WARADANLOG(ワラダンログ)

ダンゴムシ・ワラジムシの専門ブログです。

【初心者必見】ワラジムシ・ダンゴムシの基本的な飼育方法を飼育歴5年目のブリーダーが徹底解説!

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本記事は、ワラジムシとダンゴムシ通称ワラダンの飼育が初めての方や
初心者の方に向けて私なりの飼育方法をまとめたものです。

飼育歴としては5年程と、まだまだ至らぬ点はあるかと思いますが、
よろしければご参考にして頂けますと幸いです。

床材準備(ベース)

基本はカブトムシ飼育用の腐葉土であれば何でもOKです。

百均にある様な安価な物でも良いですが、観葉植物用の土は殺虫剤が混入している場合がある為
非推奨となります。

私が使っているものはこちらになります。

南信州産 天然腐葉土(18L)

また、腐葉土とは別の床材に"ココピート"があります。

こちらはヤシ殻の繊維を発酵させたもので、腐葉土に比べて
「コバエが発生しずらい・水はけが良い」等の利点があります。

デメリットとしては腐葉土に比べ、ココピート自体にワラダンの栄養になる物は少ない事くらいですが、餌は別で適宜与える為、特に影響は御座いません。

『ココナッツピート』

現在私はココピートと腐葉土を7:3ほどで混ぜて使用しております。

床材の湿度調整について

まず、湿度についてですがワラダンは元々が水生生物からの進化という事もあってか
乾燥に非常に弱いです。

しかし、かえって湿度が高すぎてもそれはそれで体調を崩してしまいます。
ケース内の湿度を大体40~60%の範囲に収められるとベストです〇

次に調整方法についてですが、まず床材を敷く段階で
床材にカルキを抜いた水を混ぜて適度に湿らせます。

湿度の感覚ですが、軽く握って団子状にまとまるくらいが丁度良く
逆に握ってもボロボロ崩れる様であれば水を足して混ぜましょう。

雨上がりの土の様に少し触れただけで水気を感じる様であれば湿らせすぎですので、
その時は床材を追加で混ぜて湿度を下げてあげましょう。

また、湿度調整には後ほど紹介する水苔の使用も強くお奨めします。

カルシウム補助について

ワラダンは死ぬまで脱皮を続ける生物のため、カルシウムが不可欠です。

そこでまず、カルシウム剤としてよく使われている定番商品が、
カットルボーン(鳥用餌)と爬虫類用カルシウムパウダーになります。

マルカン birdLAND かじってカットルボーン

こちらは適度に砕いてケースに置いておくだけで大丈夫です〇

GEX EXOTERRA カルシウム 40g PT1850

こちらは餌場に軽く振りかけて使ったり、
床材準備の際に、表面付近の床材に混ぜる形で使用します。

汎用性が高く、ワラダン飼育者のほとんどの方が使っている気がします。

また、上記とは別に試行錯誤した末、現在はムックリワークとダストレスチョークも使用しております。

ムックリワークはエビや魚類を飼育する際に使うミジンコを粉末にした餌。
ワラダンと同じ甲殻類であるエビが好む餌で、なお且つ粉末状なので餌に混ぜてあげやすく
しっかり食べてくれる事は私が確認済みです。ご安心ください。

ムックリワーク カルシウム カロチノイド強化バージョン 900g

ダストレスチョークはホタテの貝殻を原料にしたチョークで、粉末にして使えば

そのままカルシウム材として利用できます。

使用している方が少ない為、情報があまり出てきませんが、
爬虫類用のカルシウムパウダー等よりも安価で量が確保できるため、
単純にコスパが良いです

初めに砕く作業があるのが手間ではありますが、
ワラダンを沢山育てる方にはオススメしたい商品です。

日本理化学 ダストレスチョーク DCC-72-W 白 72本

設置系統

大きく分けて①樹皮 ②水苔 ③木炭の3種類があります。

この中でも水苔は安価かつ便利なので大変オススメです。

水苔があると、ケースの乾燥が抑えられ、湿度が安定しやすくなります。

使用方法についてですが、まず使う分だけ水に30分程度浸してふやかします。

そして、以下の2通りの方法でケースに設置します。

①土に混ぜる ②ケースの隅などに積む様におく

設置物が多いと単純にワラダンにとって移動スペースが増える為、繁殖にもつながります。

ジャパン蘭土 ニュージー産圧縮水苔AA 150g

続きまして樹皮についてですが、
定番は下記に紹介しているコルク樹皮ですが、100均等にある安価なものでもOKです。

隠れ家を用意してあげる事で、交尾が促され繁殖が進みやすくなりますが、
元々繁殖しやすい種については無くても子供が生まれるので安価な物でも大丈夫という事です。

私はボリバリ―ユーレイワラジムシやスパチュラ―タスヘラオビワラジムシ等、
大型ワラジやコシビロダンゴムシ系にはコルク樹皮を設置しております。

形状お任せ 天然素材のハーフシェルター S コルク樹皮

他にもクヌギの枯葉などを餌兼隠れ家にしたり、種によっては木炭を入れる事もあります。

木炭は水苔と樹皮の複合的な役割を持っていると考えてください。

飼育の簡単な種では重要度は高く無いのですが、スパチュラ、ボリバリ―、エキスパンサス等、

特にクセのある種を育てる時に重宝している方も多いので、一応紹介しておきます。

豊栄 土佐備長炭 バラ 2kg (国産品)

について

メインはテトラフィン(金魚餌)かレプトミン(亀用)になります。

どちらかと言うとテトラフィン1本で育ててる方が多い印象です。

私は種ごとの好みを調べる為に両方使用しておりますが、
差異は感じず、今は気分で使い分けてます(笑)

他にもワラジムシなら乾燥赤虫、ワラダン両方とも野菜くずを好んで食べます。

割高なので常時餌には向いていないと思いますが、色々な餌を食べてる様子を見るのも
飼育の醍醐味ですので、色々試してみるのも面白いかと思います。

テトラ (Tetra) テトラフィン 180g

テトラ (Tetra) レプトミン ニオイブロック大粒 500g

最後に

ここまでなるべく細かく飼育方法を書かせて頂きましたが、
一番大事なのは結局よく観察することだと思います。

ワラダンはとにかく環境に左右されます。

時期や種類にもよりますが、環境がハマれば爆発的に増え
逆にイマイチだと上手く繁殖してくれません。

「一時期めちゃくちゃ増えたのに、急に数が激減した」というのはワラダン飼育において非常によくある例です。

たとえ調子が良さそうでも気を抜かない様にこまめにお世話をしてあげてください。

また、我々人間や犬猫など哺乳類のペットと違い、
ワラダンにおいて不調を目で見て判断するのはかなり難しいです。

弱ってしまっている個体を発見しても、目で見て分かる程弱っている状態から回復する事は
残念ながらほとんどありません。

死んでしまっても何が原因かというのは、ほとんどの場合分からないと思います。

なので、我々に出来る判断としては、増えていればその環境がハマっており、

全然増えない・よく死んでしまうのであれば環境に問題があるという事で、
つねに試行錯誤するしかないと思います。

本記事はあくまで一つの例として受け止めて欲しく、
飼育している中で新たな発見やコツを掴んでいく事がより良い飼育であり、
生物飼育の醍醐味だと、私は考えております。