WARADANLOG(ワラダンログ)

ダンゴムシ・ワラジムシの専門ブログです。

ワラダン飼育の醍醐味『累代と選別』の魅力をダルメシアンクマワラジムシの実例をもとに解説!

本ブログではペット用のダンゴムシとワラジムシ
通称『ワラダン』魅力飼育情報について発信しております

この記事はおよそ6分でお読み頂けます

ワラダン飼育をより深く楽しむ為に知っておきたい『累代・選別』

どうも、イッシキです。

今回はワラダン飼育の醍醐味である「累代飼育」と「選別飼育」について解説していきます。

可愛いダンゴムシやカッコいいワラジムシを育てて癒されたり、
沢山繁殖してワラワラした子達を見て喜びを感じるという

いたってスタンダードな(?)ワラダン飼育の楽しさに深みを与えるものこそ
「累代」と「選別」だと思います。

ワラダン飼育に慣れてきた方には勿論、
飼育に興味がある方にも是非読んで頂きたい内容ですので

よろしければお付き合い頂けると嬉しいです。

『累代飼育』とは

まずは、『累代飼育』について説明します。

累代飼育とは、その名の通り飼育しているペットを繁殖させていき
親、子供、孫…と何世代にも続けて育てていく事です。

これは繁殖サイクルが短く、かつ一度の産卵数が多いワラダンだからこそ出来る魅力です。

極端な例ではありますが、通常哺乳類であれば大人になるまで1年以上、
一度の出産で生まれる子供も多くて数匹程度でありますが、

ワラジムシやダンゴムシは繁殖出来るようになるまで半年~1年程度
加えて、一度の出産で子供を20匹前後産みます。

そして繁殖した子達も半年後にまた産卵すると、あっという間に何百匹に殖える訳ですね。

殖えれば増えるほど、アルビノ等の珍しい個体の遭遇率はあがりますし、
体色を選別して特定の柄を固定化する事も可能になる訳です。

『累代飼育』の魅力

続きまして、累代飼育をする事のメリットや魅力を説明します。

まず、累代飼育の魅力は大きく分けて二つあります。

突然変異個体に出会いやすくなる

これは他の生き物にも共通しますが、飼育をしているとたまに色素をほとんど持たないアルビノ個体や、明らかに通常の個体と柄が違う個体が産まれたりします。

アルビノとして例を挙げるなら、かの有名なマジックポーションです。

マジックポーションはどこにでもいるオカダンゴムシの色変個体を固定させたもの。
つまり、昔誰かが自然界で『え、なんかめっちゃ白いダンゴムシいるんやけど』と捕獲し、
その子から何代も続けて飼育し、子供の色を固定化させて作られた品種がマジックポーションです。

(自然界ではなく、普通のダンゴムシを趣味で育ててたら『あれ、なんか白い奴生まれたんやけど』というパターンだった説も無くはないですが)

この様な珍しい個体というのは繁殖させて個体数が増えれば増えるほど生まれる確率は上がります。

勿論確率は非常に低いですが、ロマンあふれるワラダン飼育の魅力の1つですよね。

我が家で飼育していたら生まれた色変個体
(スパチュラータスヘラオビワラジムシ)

選別する事でお気に入りのオリジナル柄を『固定化』出来る

これこそ最大の魅力だと思います。

ゼブラダンゴムシやダルメシアンクマワラジムシの様に、
特に模様の個体差がでやすいワラダン飼育では『選別』飼育を行う事で、

色々なカラーバリエーションの種類を生み出す事が出来ます。

この後実例をご紹介しますが、我が家ではダルメシアンクマワラジムシを飼育する中で、
白みの強い個体を振り分けて別ケースで育て、更に累代飼育を繰り返して白い個体のみを
ひたすらそのケースに増やし続けた結果、白みの強い個体の柄を固定する事に成功しました。

通常のダルメシアンクマワラジムシ
累代飼育で白みを強めたダルメシアンクマワラジムシ
スノーホワイトとも呼ばれる種です

この様に、突然変異等の様な超低確率のイベントではなく、
地道に飼育を続けるだけで、オリジナルの柄のワラダンを生む事も出来ます。

自分が増やしたワラダンから新しい柄が生まれていく…

これぞ、ワラダン飼育の深みですよね。
飼育者にとっての一番のロマンです。

選別飼育の方法

選別飼育のやり方自体は非常に簡単です。

今回はダルメシアンクマワラジムシを例にしますが、どの種でやる時も方法は同じです。


上の参考画像にある通り、ステップとしては大きく2つあります。

ひたすら特徴的な個体を別ケースに移動させる

今回の例では白みの強いダルメシアンクマワラジムシですが、
初めはとにかく特徴のある個体を別ケースに移して飼育をします。

累代飼育が進んでいない頃は、その特徴もまだハッキリしていない事が多いので
ちょっと白いなとか、柄が違うなという位で良いので分けていきましょう。

そうして別ケースに個体をある程度移して飼育を続けると、
別ケースの方でも赤ちゃんが生まれます。

ここまで来たらステップ2へ進みます。

生まれた個体で通常であるものは元のケースに移動させる

選別をした別ケースでは、特徴的な個体が産まれやすくなっています。

今回の例では、白みの強いダルメシアンクマワラジムシですが、
その白みの強いダルメシアンのケースでは当然ながら子供も白くなりやすい傾向があります。

しかし、まだまだ通常の色が出る確率も高いので、始めの頃は特にそのケースにも通常の色の個体が出てきます。

そうしたら、その個体は元のケースに移し、とにかく選別したケースは狙いの色の個体のみが
存在する様に維持し続けます。

この時、ステップ1でやっていた通常色ケースから移動させる作業はやらなくて大丈夫です。
(余程特徴的な個体だったり、累代がまだ進んでいない頃なら検討の余地アリですが)

変に選別をしていない個体を、選別をした世代以降に生まれた子がいるケースに移すと
固定化が遅くなってしまう可能性が考えられます。

たまたまその子が特徴的なだけで、
その子から引き継ぐ遺伝子は通常である可能性が高いからです。

なので一度選別ケースで繁殖が始まれば、後はひたすらその子達を何世代にも渡り
累代飼育をして、狙いの色の個体だけが出るように固定し続ける事をお奨めします。

成果が出てくるまでの期間

私の経験上の目安ですが、ダルメシアンクマワラジムシであれば3~4世代以降から

通常色が出なくなったな~と感じ始めました。

今はもう選別して2年位経つので何世代なのかは忘れてしまいましたが、
ホワイトスノークマワラジムシですと言っても良いくらいには固定化が進みました。

勿論どこまで固定化させても100%通常色が出ない事はありません。
通常色から低確率でアルビノ等が産まれるのと同じ理由です。

これは他のワラダンでも大体同じかと思いますので、
選別飼育を始める際には是非参考にして下さい。

地道な努力が大事ですよ…!

まとめ

今回はワラダン飼育の『累代と選別』について解説させて頂きました。

大事な所をまとめますと、

・選別飼育を繰り返すと特徴的な柄の個体を自分で生む事が出来る
・グループ分けしたケースで飼育を続けるだけなので選別飼育は簡単に実践できる
・大体3-4世代以降から成果が出てくるので忍耐強くお世話をする事が大切

になります。

皆さんも累代飼育に挑戦して、是非自分のオリジナルカラーのワラダンを育ててみてください◎

ここまでお読み頂き、有難う御座いました!
SNSのフォローYouTubeチャンネルの登録もよろしくお願いします_(._.)_