WARADANLOG(ワラダンログ)

ダンゴムシ・ワラジムシの専門ブログです。

【永久保存版】ワラダン飼育はコレでOK!飼育環境セッティング方法を徹底的に解説しました!

本ブログではペット用のダンゴムシとワラジムシ
通称『ワラダン』魅力飼育情報について発信しております

この記事はおよそ10分でお読み頂けます

ワラダン飼育の基本と極意、教えます。

どうも、イッシキです。

これは特にワラダン飼育を始めた方に多いと思うのですが、

飼育方法をネットで調べると情報がバラバラすぎて『色々あるけど、結局どれが良いの?』

って悩んだ事はありませんか?

というのもやはり飼育業界としては知名度は上がってきているものの、まだまだカブクワ等に比べるとマイナーで情報が少なく、また結構飼育者によって方法が違う部分も多いので、結局どれで始めれば良いのか困ってしまいがちです。

という事で今回は、そんな飼育にお悩みの方へ向けて

私が飼育歴5年の経験を得てたどり着いた

『どんなワラダンでも基本的にこうやっとけば大丈夫!』という
コスパ最強の飼育環境を紹介します!

ちなみに、YouTubeチャンネルで既に動画で解説済ですので
もしご興味あればこちらも併せてご視聴お願いいたします_(._.)_

※本記事の方ではYouTubeの動画よりも細かい飼育の部分のお話をつめさせて頂いてます

用意するもの

1腐葉土
2ココピート(パームマット)
3有機石灰
4サンゴ砂
5水苔
6ハスクチップ
7木炭
8樹皮
9広葉樹の葉

左側の記号(ランク)について

☆…ほぼ必須です。
  初飼育なら必ず用意して下さい。

◎…なるべく用意したいものです。
  これがあると飼育が安定します。

…無くても問題ありません。
  より拘りたい場合にはオススメです。

セッティング手順

腐葉土とココピート(パームマット)を3:2の割合で混ぜる

まずは飼育環境の核である土系アイテムの準備です。

ケースを用意して、腐葉土とココピートを半々~3:2くらいの割合で混ぜます。

何故、両者を混ぜて使用するかについてですが、
まず、衛生的に飼育するのであればココピートのみの飼育が良いです。

水はけも良いですし、コバエの発生も防ぎ、ダニも完全では無いものの腐葉土飼育より抑えられます。

次に腐葉土の良さですが、それ自身がワラダン達の餌になる点です。

ワラダン達は種によって好き嫌いがあったり、同じ餌を与え続けると食いつきが悪くなる事があります。

ただ、腐葉土に関しては例外で、どんな種でも基本的によく食べます。
腐葉土飼育をしていれば分かると思いますが、どの種でも土色の糞が沢山落ちているはずです。

また、ココピートは水はけが良いですが、裏を返すと乾燥が早いという事になります。
つまり、こまめにお世話をしないと湿度が不安定になってしまう可能性があります。

以上の様に、腐葉土飼育にはお世話がしやすくなる利点があり、ココピートには衛生的な管理が出来る利点がある訳です。

今回は『どんな種類のワラダンでもバッチリ飼育出来る最強の飼育環境』をテーマにしております。

なので、湿度管理を安定させて、湿度に繊細な種でも問題なく飼育する為に両者を使用します。

実際、腐葉土を使わない床材で飼育している方も、餌として腐葉土を与えたりしています。

ワラダン達にとって腐葉土は、
私たちにとってのお米の様なものなんじゃないかと思っています。

そういう意味でも、好きな食べ物なら、なるべく入れてあげたいですよね。

南信州産 天然腐葉土(18L)

有機石灰とサンゴ砂を混ぜいれる

①で作成した床材に、有機石灰とサンゴ砂を加えます。

分量としては、全体の10%くらいを占める様に入れましょう(有機石灰とサンゴ砂はそれぞれ5%)
(比で表すと①の床材:有機石灰:サンゴ砂 = 9 : 0.5 : 0.5)

ここでも両者を入れる理由ですが、

まず、サンゴ砂は床材の劣化を防ぐ働きがあります。

床材に糞が溜まったり、生物活動が行われると基本的に、床材は酸性に傾いていきます。
その酸性への傾きが大きくなってくると、ワラダン達の不調を引き起こします。

サンゴ砂にはその酸性に傾く床材を中性に戻す作用があります。

また、土が分解されて劣化していくと、土がベタベタしてきて床材の通気性が落ちます。
そうすると、土中の微生物の働きが悪くなって劣化が更に進んだり、土に潜るワラダン達が窒息を起こす可能性があります。

サンゴ砂は非常に多くの穴を持つ構造になっている為、床材に混ぜる事で、空気を床材に含ませやすくなります。

これがサンゴ砂の役割です。後述の木炭も同様の働きを持ちます。

次に有機石灰ですが、こちらはまずサンゴ砂同様に床材の酸化を抑える働きを持ちます。

更にサンゴ砂と異なる点で、有機石灰自体がワラダン達の餌になる役割があります。

というのもワラダンにとって有機石灰の様なカルシウムは必要不可欠な栄養素。

カルシウムが不足すると、脱皮不全を起こします。
そして脱皮不全を起こしら95%くらいの割合で死んでしまいます。

ワラダン達にとって脱皮不全は非常に致命的な症状です。
それなのに彼らは生きている限り、定期的に脱皮を行い成長しつづけます。

なんてストイックな生き様でしょうか…

なので、彼らを長生きさせる為にはカルシウムは絶対必要なのです。

普段与える餌に別途カルシウム餌を混ぜるのは当然なのですが、
土自体にもカルシウムを混ぜる事で、餌にありつけない幼体や、腐葉土と一緒にカルシウムを摂取する事で、極力カルシウム不足を抑える目的で使用しております。

③水を加えて、床材を整える

②で作成した床材に水を加えていきます。

分量はその床材の量次第ですが、目安としては『軽く握って団子状になる』程度です。

ここで注意したいのが、床材に入れる水の分量は気持ち少なめに入れて下さい。

何故かと言うと、少ない分には後から足せるのですが、多いとその水分を抜くのが大変だからです。

また、ワラダン達は乾燥してても水気が多すぎても体調を崩します。

特に初心者の方だと水を入れすぎて死なせてしまうパターンが多かったりするので、
気持ち少なめを意識して、ちょっとずつ水を加えて混ぜていくのがオススメです。

水を加え終わったら、床材に傾斜をつけながら整地します。

傾斜をつけるのは床材に湿度勾配を作る為です。

先ほど言ったようにワラダンは湿度に敏感です。

種類、個体、その時の調子によって過ごしやすい湿度が変わります。

そのため、ケース内にはなるべく色々な湿度の部分があるのが好ましく、
彼らがそれぞれ自分の居心地がいい場所で休める様に用意してあげましょう。

以上の理由から、湿度勾配をつける為に床材に傾斜をつけます。

上から下にかけて湿度があがっていく様になります。
ほんのちょっとの違いかもしれませんが、そこの気遣いが意外と大きかったりします。

人間と比べて非常に小さい身体の持ち主です。
ちょっとの湿度変化が彼らにとってはとても大きなものなのかもしれませんからね…!

水苔や樹皮などを設置していく

水苔

こちらはあらかじめ水に浸したものでも良いですし、乾いた状態を入れてあとから霧吹きで湿らせても大丈夫です。

ケースの隅に盛る感じで配置します。

水苔には吸水性が高く、湿らせた状態で置いておくだけで湿度を一定に保つ役割があります。

水苔があると無いとで乾きやすさがかなり変わってくるので、ケースには必ず入れる様にしましょう。

ハスクチップ

こちらもケースの隅にバラバラと撒きます。

ハスクチップはヤシの木を砕いてブロック状にしたものです。

つまり材料自体はココピート(パームマット)と同じな訳ですので、
水はけが良く、通気性が高い素材になります。

ただし、役割はココピートと異なり、隠れ家の意味合いが強く

吸水性もある為、軽く湿らせておけば水苔同様に一定の湿度を保ってくれる働きもします。

他の素材と役割が被る所が多い中、何故入れるかと言うと、
なるべくケース内に色々な環境を用意する為です。

水苔の周り、樹皮の下、木炭の周り、ハスクチップの周り…当然ですが、微妙に湿度に差が生まれるはずです。この微妙な差を作る事で、よりそれぞれの好きな場所を見つけて貰い易くなるという事でハスクチップを入れております。

また単純ですが、試しに使ってみた時にハスクチップの下に隠れているワラダンが多かったのも理由です。ハスクチップに集まるって事はきっと居心地が良いって事ですもんね。

こうやって細かく理由をつけて書いている記事に矛盾した内容になってしまいますが、
生体飼育なんてトライアンドエラーで『コレ試して駄目なら外す、良かったら使う。』を繰り返して自分なりの答えを見つけていくものだと思うので、深く考えすぎる必要はないのかなと思います。

飼育とか関係なく大体そうですよね。

木炭

こちらは水苔とハスクチップを置いたあとの空きスペースに適当に配置します。

役割は湿度調整&隠れ家の意味合いですね。

木炭はサンゴ砂同様に非常に孔を多く持つ構造ですので、
いい具合に湿気を吸収してくれる役割があります。

お米と一緒に木炭を入れて、湿気からお米を守るのと同じ要領です。

もともとは、僕がワラダン飼育をはじめる頃に、その時に生体を譲りうけた方から教えて貰った時から使っているのですが、確かにウケが良く、木炭の下にワラダンが潜っていたり、裏にくっついていたりするので、ハスクチップ同様に居心地が良いようですね。

優先度としてはハスクチップより木炭のが高めです。

ただし、木炭はハスクチップより高価で、いい具合の大きさに砕いたりする手間もあるので若干用意が面倒です。

金額や手間との相談ですね。お手軽に準備するならハスクチップで良いと思います。

樹皮

こちらは必須アイテムです。

ワラダンが密集する隠れ家となり、繁殖を促す役割があります。

ハスクチップや木炭などで小さい隠れ家を作りますが、こちらは主に弱っている個体や、脱皮をするのでなるべく群れから離れたい個体、幼体を守るために作ります。

それに対し、樹皮のような大きな隠れ家は、沢山個体が集まる事で雌雄を合わせ、
繁殖行動に移ってもらうのが目的です。

そういう意味で、樹皮は必須です。個体数が少ない間は特に用意してください。

広葉樹の枯葉

こちらは今回紹介するもの中では一番優先度が低いものかと思います。

使い方としてはハスクチップや空きスペースを軽く覆う様な感じで置きます。

役割としては、基本的に隠れ家兼餌になるのですが、

広葉樹の枯れ葉は結構固いので、腐食が進まないとワラダン達が食べてくれません。
それなら腐葉土で十分です。

では、何故入れるか…。

それは、海外のワラダン飼育ユーチューバーが良く入れているからです。
ワラダン飼育は海外の方が進んでますからね。
その方々が使ってるなら必要なんじゃね?って事で使ってます。

ここに来て一番適当な理由で、すみません。

なので、余裕があれば用意するくらいで良いかと思います。

ちなみに枯れ葉についてですが、もし市販のもの以外で庭にある落ち葉とかを
安易に入れるのはやめましょう。

外部にはワラダンの天敵になるような細菌がいる訳なので、落ち葉と一緒にケースに入ってしまっては大変です。

なのでもし入れる場合はなるべく市販のものや殺菌処理を施した信頼性のあるものを利用しましょう。

こういう事も踏まえて、やはり枯れ葉は優先度は低めですね。

まとめ

今回はより細かく説明するとは言ったものの、まさか過去最大文字数になるとは…笑

環境セット方法は私自身が非常に悩んで調べていた部分でもあるので
伝えたい内容が沢山でてきますね。

これにてセット系のお話はしばらく終わりです。お疲れ様でした!

本記事に関して、もしご質問やアドバイス等御座いましたらお気軽にメッセージ頂ければと思います。

と言う事で、かなり長い記事になってしまいましたが、ここまでお読み頂いた方、
本当に有難う御座いました_(._.)_